2012年8月2日木曜日

楽天koboってどう思う?

楽天のkobo

まあ、koboっていうより、楽天という会社のことなのだけど。

この前、ある書店に行ったら、ニコニコしたお兄さんとお姉さんがいて、「楽天コボ」なる読書リーダーを売ることになったということで、デモをしていた。
 自分は本を読むのは嫌いではないし、値段は7980円っていう価格だから、最初、へ~、買ってもいいかな?と思ったのだった。

しかし、実際に色々とネットで調べてみると、最初に不具合が色々あったり、店が充実してなかったり、ミキタニさんが、不具合はあっても最初の対応ちゃんとしたから大したことない的なコメントがあったりとかしていたようで、それより素早く対応できて良かった的な話をしたらしい。

まあでも、こういうデバイスっていうのは、いわゆるネットユーザーが使うのだろうから、ちょっと対応をしくじったかな、と思えなくもない。
何せ、これから、あのアマゾンのキンドルっていうやつと競合しようというわけだから、相当にがんばらないとダメっぽい感じもする感じである。
だいたいKoboを買おうっていう層は、当然キンドルのことも知っているだろうからね。

自分はアマゾンも楽天も、別に大好きっていうほどではないけど、結構利用している。

で、楽天について、「こんな商品出して、キンドルに勝てるんかいな?」と思っているところです。

ミキタニさんは、自分のことをジェフ・ベソスの日本版ぐらいに思っているのかなーと思うのだけど、楽天とアマゾンのイメージって、あくまで個人的なイメージの中では、結構違う。

アマゾンは、スタート当初、やはり書店から出発しているだけあって、洋書→和書→その他の商品、っていう感じで商売が広がってきているイメージ。だから、本を買うときはアマゾンで検索して買うっていう習慣がついてしまっている。(ちなみに書店で買うのも好きだけど)

自分が楽天を使うのは、お中元とかを買うとき、あるいはアマゾンにいい商品がないときに一応検索してみるっていう感じで使っている。
楽天のビジネスモデルっていうのは、一般の小売商店を、楽天という「市場」で出店できるようにする、っていうものだろうだから、書店からひとつの巨大なデパートになったのがアマゾンで、楽天は、やはり商店街的なイメージがあった。

つまり楽天にはドメスティックなイメージ、つまり日本の文化というか、地域的な商品を買うにはいいかな、と思っていたわけなんだけど、ここのところ、ミキタニさんは、割とアマゾンの戦略をおっかけているのかな?っていう感じであって、社内英語化だの、koboリーダーだのっていう話をするようになってるように感じる。

まあ別にいいのだけど、なんか御社はそっちの方向性じゃないんじゃないの?って感じもする。

楽天に関しては、自分にはすごい昭和なイメージがあって、強力なリーダーが「やるぞ!がんばるぞ!」的な感じで、いわゆる昭和なサラリーマンがプログラム書いてるって感じがする。高い技術力も、あるのかなーっていう感じ。実際、koboもカナダかどっかから買収したものでしょ。
自前で作ったモノじゃないよね。

実際、新しいデバイスとか使って新しいビジネスモデルの商売をしようとするなら、まず、その企業文化っていうものから派生するか、あるいは脱皮した方がいいような気もするのだけど。

まあ、楽天ではグーグルのような美しい遊び場のような洒落たオフィスでエンジニアの皆様がクリエイティブな世界に生きておられる、っていう、ああいう「こっちの水は甘いですよ」的な職場を作るところには、たぶん行き着けないと思う。
少なくとも楽天で働くことが、そんなにエンジニア的に楽しそうかっていうと、なんかそういう感じはない。まあ、今自分、プログラムを書く商売はいたしておりませんが。

あくまで、アメリカで流行ったもの、流行りそうなものをいち早く先取りして、気合いと根性で日本のサラリーマンががんばる、的な。それが楽天の僕が持つイメージ。

それも、ひょっとしたら実は戦略的にアリなのかもしれないのだけど、なんか表面上だけ西海岸文化を取り入れて、Tシャツにこだわって仕事しようとしていたら、逆におなかの肉とアロガントさばかりが目立ってしまって、最後、モヒカンになってしまった「ホリエモン」さんに似たようなオーラを感じてしまうのでありました。

中途半端に向こうの文化を取り入れるよりは、日本国内の文化っていうか、地域社会みたいなところには、米国文化にも負けない、とてもいいものって色々あると思うんだけどね。

だって商品が持つオーラっていうか、バックグラウンドにある哲学的なものに関して言えば、 やっぱり本家にはかなわないもの。

本屋が読書リーダーを作るっていうのはわかりやすいけど、先にそういうマーケットがありそうだからって、商店街の売る力で市場を先取りしようっていうのとでは、やっぱ専門家が自ら考えた商品と、あくまでマネっていうかパチモノの品の差があるように思っちゃうんだよね。