2013年10月28日月曜日

私家版・夢十夜


自分は、たまに巨大な構造物の中でさまよう夢を見ることがある。というより、夢を見るときはたいていそんな感じのものが多い。

建物はどれも大きなもので、小さなもので団地からデパートのサイズぐらい。あるいは高いビルだったり、駅みたいなところだったりするぐらいのサイズ。それぐらいの大きさの構造物が通路や階段でつながっていることもある。
共通しているのはサイズのほか、後は一部が壊れていることが多いということで、何かの爆発があってガラスが床に散乱していたり、壁が崩れていたり、落書きがあったりすることだったりする。

今までに印象的な夢はいくつかあるのだけど、ひとつは巨大な建物の中に人々が暮らしていて、自分もその中の住人の一人だったりする。で、なぜか自分だけが、そこが巨大な精神病院であって、そこから隔離されて出ることができないことを知っているのだけど、誰にそれを伝えても「まさかあ」と言われ取り合ってもらえず、むしろその中での生活が当たり前に進んでいくというもの。
しかし、決してそこからみんな出られない。でもそれが誰も不思議に思わないという夢。

もうひとつは、それはまたその世界にぜひ行ってみたいと思うのだけど、そこは巨大なデパートみたいな建物が舞台。地下にボーリング場があって、さらにその地下に大きな書店もあったりする。

店には、実は通路みたいなところがあって、またそこに巨大な書架が地下に向かって薄暗く何十メートルも続いている場所につながっている。そしてその書架は、はしごで降りていけば、収められている本が読むことができるようになっていた。
そして、その書架にある本を読むと、高さに応じて時代ごとの本が収めてあって、はしごで降りて下に行けばいくほど未来の本を読むことができるのだった。

夢の中で本を読むという行為は、脳のその部分が動いていないせいか、字を読むことは読めるのだけど、それをさらに記憶するところまでなかなかできないようだ。しかし、その時はぱらっと読んで「ああ、この話は知ってる」とか思っていて、さらに未来が知りたくなって、はしごをどんどん降りていけば、降りたその分だけ未来のことが書いてある本を出会えるということを実感し、ワクワクしていた。

「どうせなら、もっとずっと下の方まで降りていこう」

自然にそう思って、はしごを降りて、どんどん下にいくと、最後、一番下まで着いてしまって、床のようになっていた。
よく見るとそれは氷のような感じで、その氷が溶ければさらに下の本を読むこともできそうだった。
つまり、書架は続いているのだ。

「ああ、ここから先の未来は決まってないんだね」

何故かそう思って、ならばと、一番下の本を手にとって開いてみたら、日本語のような日本語じゃないような、よくわからない文字で記述されていた。ちょうどこんな感じ:

 

未来はある程度決まっていて記述もできるけど、その頃の日本語は、かなり違ったものになってるのか、と思って目が覚めたのだった。

参考リンク: