2012年12月31日月曜日

大晦日に一年について考える

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大晦日ですねー。

今年は、「あれ?もう終わり」的な時間の感じ方を、そのスピードがさらにいっそう早くなったように感じる一年で、ここ数年はやや低調気味だったのだけど、まあ何とか墜落しないようにがんばったという感じでもあった。

ただ日々に任せていても、物事は何も変わらないから、何かの変化が必要なのだけど、世間の人たちも、ちょっと将来が見えないような感じであって、それが世間の雰囲気を醸成しているという印象がある。

今年、少し色々思ったのだけど、やはり旅に出るっていうのがとても楽しくて、特にクルマに乗って自分の好きなところを見に行くというのは、とても刺激になる感じがした。

これは気分転換と、頭の体操になるというか。

どこかに行くと行為をするときには、時間と空間の関係性というやつに思いを馳せないといけない。言い換えると、自分が進める距離というのは、特に実際に地を這って進むとなると、時間の制約をとても受けることになる。

例えばクルマで一般道を交通法規通りに走ると、平均時速ってだいたい30km/hに集約されるようだ。
カーナビで到着時刻の逆算を見ていると、だいたいその速度で計算していることがわかる。
もっとも、それは僕が計算が得意だからそれがわかるわけじゃなくて、時速60km/hで1時間走ると、ちゃんと60km/h先に到着しているから、時計を見てその倍の時間がかかっていれば、その半分の速度だということがわかるという、それだけの話なんだけど。
要は10分後に5km先にいましたという、それだけ。

この簡単なモノサシを使って考えてみても、一日24時間しかないうち、きちんと活動できるのは、8時間と見積もるべきだろうから、どこかに旅立ったとしても、活動範囲はざっくり自分が考えているよりもかなり狭い範囲しか動けないことに気がつく。

そんなわけで、見たいものや、やりたいことの取捨選択が必要になってくるわけだけれども、結局のところ、何が自分が好きで何が好きじゃないのかというのを押さえておかないと、結局、旅が貴重なお金や時間を使いつつも、満足のいかないものになってしまうということになる。

これはおそらく生活や仕事に関しても同じ事が言えるんだろうと思うんだけど、世の中で得られるものには、制約条件があるってこと。そうすると、事前の情報っていうのがとても重要で、地図をちゃんと見て計画するとか、見たいものをメモしておくとか、そういうことが重要になる。今はネットがあるから、本当にそういうのは便利になったね。

一方で、旅(というか外)に出てわかるのは、実際に行ってみて、自分の知らないものに出会えることであって、それが得られるものだと思う。旅をいいものにするには「自分が何が好きか?」というところから出発しないといけないのだけど、実はそれが一番難しくて、自分が何が好きで何がしたいか、というのは、案外、誰も自分でもわかっていないのだろうと思う。でもどこかに行けば、それに出会える可能性がある。
偶然に知らないものに出会って、ああ、自分はこういうものが好きだったんだな、というものに気がつくというか。セレンディピティってやつね。

こういうことを言うと、いい年こいて自分探ししてる、みたいな感じで捉えれるかもしれないけれど、人間、生まれて死ぬまで自分探しで別にいいと思うんだよ。自分の利益のために他人をうまく動かそうとする人に負けちゃいけないよ。

逆に実に貴重なのは友人であって、自分じゃない誰かも当然同じ毎日を暮らしていて、その中で発見や知見というものを持っている、それをうまく交換することができたら、短い人間の人生でも好きなもの、素晴らしいものに出会える可能性は格段に増えるはずだから、きっと人生を豊かにすることができると思うんだよ。それは別に旅でなくても、本でも、仕事でも、なんでもいいわけだけど。

まあ、そうであっても、制約条件の存在は忘れないようにしないとね。
だからベストでなくても、できうる限りベターな手を打ち続ける、それでいいんじゃないかという、ことで。

まとまりませんが。良い年をお過ごし下さい。